どうして下三白眼(したさんぱくがん)になるの?|眼瞼下垂症

こんにちは、金沢です。

「三白眼はきつい印象・・・」「三白眼は疲れた目に見える」このような悩みがあるあなた。三白眼とは黒目の下の白い結膜が下まぶたのふちの上に見えている状態です。下三白眼(したさんぱくがん)とも言います。なぜ眼瞼下垂になると、三白眼になるのでしょうか?一緒にそのメカニズムを調べてみましょう。

三白眼の状態を別の表現で表すと

  • 黒目の位置が高い
  • 下まぶたの縁が下に後退している(下がっている)

となります。

三白眼になる原因は眼瞼下垂だった。

解明するカギは眼瞼下垂症の病態生理(賢明なあなたならわかるはず)

眼瞼下垂が進むと発生由来が同じである上直筋(眼球を上転させる筋肉)を動員してまぶたを持ち上げようとします。

すると黒目が上に上がります(眼球が上転する)。

そのため、水平方向の視軸がずれるので、下直筋(眼球を下転させる筋肉)を収縮させ、上転しようとする眼球を引っ張り返します。カウンターですね。

その結果、眼球をぐっと引っ込めることになります。

この時、Lockwood靱帯(眼球を下から支えている)も後ろ上方に引っ張られており、この靱帯に乗っている眼球は上に上がります。やはり黒目が上に上がります。

さらに、

下直筋が収縮すると同時に、Capsulopalpebral fascia(下マブタを下に引っ張る、ミラーイメージで上眼瞼挙筋に相当する;CPF)も引っ張られるので下眼瞼が下に後退します。いわゆるアッカンベーになります。

これを説明しているのが、信州大学形成外科松尾清先生の論文です。

Br J Plast Surg. 2005 Jul;58(5):668-75.

Pathogenesis and surgical correction of dynamic lower scleral show as a sign of disinsertion of the levator aponeurosis from the tarsus.

Matsuo KKondoh SKitazawa TIshigaki YKikuchi N.

つまり、腱膜性の眼瞼下垂になると下三白になります。

三白眼は直せるか?

腱膜性眼瞼下垂症が修復されると下三白が改善する場合があるのです。

 眼瞼下垂と三白眼の実際のケースで確認しましょう。

 

眼瞼下垂症手術前の写真。下三白眼

眼瞼下垂症手術前の下三白眼

 

眼瞼下垂による下三白眼を認めます。

CPF(Capsulopalpebral fascia,下眼瞼牽引靱帯)が下マブタを下方に引っ張っているのが分かります。

CPFが皮膚までつよく連続しているためにまぶたが外反しています。そのために、眼瞼の縁が目の表面(眼球結膜)から浮いているのが分かります。

(※CPFが皮膚まで連続してないと逆に内反しやすくなります)

眼瞼下垂術後の写真。下三白眼の状態が変化した。

眼瞼下垂術後下三白眼の変化

眼瞼下垂症手術を行って一年以上経過した状態です。

下三白眼が改善していますね。

  • 長年コンタクトレンズを使用している
  • メークをする習慣がある
  • 肩こり頭痛もち

というあなたは眼瞼下垂症を疑いましょう。

追伸

三白眼そのものは病気ではないので悪しからず・・・・

下まぶたが下に後退すると眼を大きく見せる効果もあります。

眼瞼下垂症の啓発目的での写真使用を承諾していただきました。ご協力ありがとうございます。(埼玉県の患者様)

(2015年6月4日修正)

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眼瞼下垂症手術前の下三白眼

2 件のコメント

  • […] 術前は肩こりがひどく、まぶたの重たさがつらいという症状。術前の状態でも視野障害が生じるには至っていません。しかし、下垂に特有の表情(眉が上がり、黒目が上がって下三白)になっています。ぐったり疲れたような表情です。 […]

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