眼瞼下垂症が原因で片頭痛が起きていた。そのメカニズムとは?

こんにちは、金沢です。

「眼瞼下垂症治療をしたら片頭痛が治った」との報告を患者さんからよく受けます。筋緊張性頭痛の改善ならよく理解できますが、「片頭痛が?」と医療関係者も戸惑うことも。ここではセロトニン仮説で解説を行います。マニアックな内容ですので興味のある人だけ読んでみてください( ^ω^ )
片頭痛のセロトニン仮説

片頭痛のセロトニン仮説とは?

片頭痛の症状は?

片頭痛発作には閃輝暗点という前兆を伴うことがあります。リング状の光が現れ、その中心が見えにくくなります。

前兆が終わってから頭痛が始まります。嘔吐や吐き気を伴います。

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まぶたと頭痛の関連は?

眼瞼下垂治療で肩こり、緊張性頭痛、腰痛が改善することはもはや周知のことでそのメカニズムも分かっています。

そう、ずばり筋肉の緊張です。筋緊張性頭痛は、前頭後頭筋(おでこから項までの筋肉)、側頭筋(噛みしめる筋肉)、皺眉筋(眉間にしわを寄せる筋肉)が過度に緊張するために起こります。

一方、片頭痛は眼瞼下垂から如何にしてもたらされるのでしょうか?

片頭痛のメカニズムとして未だ複数の仮説が提唱されています。

眼瞼下垂と片頭痛との関連に関する学術論文は今のところはありませんが、仮説として松尾清教授の書籍に記されています。キーワードは、

  • 脳血管
  • 三叉神経
  • ノルアドレナリン
  • セロトニン

眼瞼下垂症ではミュラー筋に過度の負担がかかっており、ノルアドレナリン(ミュラー筋を収縮させるホルモン)がより多く動員されています。脳内により多く放たれたノルアドレナリンは交感神経を賦活化するストレスホルモンであり、これにより興奮状態を作り出します。この状態を適度に調整するためのブレーキ役のホルモンがセロトニンであり、これが脳内に過度に分布すると脳血管を収縮させます。

脳血管が収縮すると後頭葉が貧血状態に陥ります。このときに閃輝暗点を生じると考えられます。急に立ち上がったり、いわゆる脳貧血を起こすとチカチカを光を見ますよね。

しかるのち、縮んだ脳血管がリバウンドを起こして拡張(脳内のセロトニンが枯渇)します。脳血流は回復し、閃輝暗点は消失しますが、血管の周りにまとわりついている三叉神経が刺激を受けます。結果、頭痛を生じると考えられます。

また、セロトニンは嘔吐中枢を刺激して吐き気を及ぼします。(これは脳内のセロトニンでない)

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以上が眼瞼下垂と片頭痛のメカニズムの仮説でした。

ところで岡山大学で卵円孔をカテーテルで閉鎖する片頭痛治療を始めたそうです。もともと片頭痛発作を持っていた脳梗塞患者さんが対象とのこと。

片頭痛のメカニズムは一元的には説明できなさそうですが、我々形成外科医の経験やこういったカテーテル治療の経験からさらに解明が進むことが期待されます。

追伸

芥川龍之介、ゴッホ、アインシュタインらも片頭痛もちだったそうです。

が、日本人の8.4%(1000万人以上)が片頭痛を発症とのことですから、珍しいことでもなんでもないのです。

 

 

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