ボツリヌス毒素が効かない…それは免疫が原因

ボツリヌス毒素の作用機序

ボツリヌス毒素注射

眼瞼痙攣(けいれん)の治療の第一選択(まずはじめに選ぶ治療方法)

けいれんを起こす筋肉を麻痺させてけいれんを弱めます。その結果、まぶたのけいれんが弱まります。

ボツリヌス毒素が効かない人が一定数いる!

気休め程度にしか効かない人がいます。

その原因が「免疫」です。

ボツリヌス毒素はボツリヌス菌が作り出すタンパクです。これをターゲットに抗体(排除する働き)が作られ、ボツリヌス毒素を無毒化してしまうのです。

ボツリヌス毒素に対する免疫獲得

実は「ボツリヌス毒素に対する免疫を獲得してしまう問題」はすでに知られています。長い年月ボツリヌス毒素にさらされることで、毒素に対する抗体ができるわけです。(美容に使われるボツリヌス製剤も抗体のできにくい、より良い製品を開発しています。)

しかし、今までボツリヌス毒素の治療を受けた経験がなくても、効果が表れない患者さんがいるのです。

「バイオ医薬品のハードル 薬を排除する免疫」

日経サイエンス2018年5月号

日経サイエンス2018年5月号

初めからバイオ医薬品が無効な患者がいる

難病、がん、などなど、治療の困難な病気に対して「バイオ医薬品」が多く開発されました。

従来の治療方法で改善が難しかった病気が治るのです。福音です。

しかし、どうしても効かない患者さんがいるのです。もしくは半年ほどかけて効かなくなってしまう。

その正体が「免疫」なのです。

ワクチン接種しますよね。(インフルエンザ、B型肝炎、日本脳炎などなど)時に複数回。ワクチン接種によって外敵に対する免疫が出来るわけです。しかし、それが裏目に出てしまうのです。

タンパク質であるバイオ医薬品を攻撃してしまい、薬の効果が失われてしまうのです。投与された人の半数に抗体が生じたとの研究もあります(薬の効果が低下したかどうかの評価はまだ)。薬剤というのは繰り返し投与されるものです。免疫が出来るのは時間の問題とも言えます。

かなざわ
思えば10年前に某神経内科医師が言っていたのを思い出します。「ボツリヌス毒素に対する抗体(免疫)は必ずできる。ただし、抗体が毒素のどの部位に結合するか、で無効化されるか薬効が残るかバラツキがある。」とのことでした。

「免疫」を無効化するテクノロジーを目下研究中とのことです。いわゆる「免疫寛容」です。

一方、「免疫寛容」を誘導しないやり方もあるようです。免疫応答そのものをブロックする、RNAi(特定のタンパク合成を阻害する)を用いたシステムも開発中だとか。

疑問(ボツリヌス毒素の話に戻る)

ボツリヌス毒素が投与されてから(注射されてから)、抗体(IgG抗体)が作られるまでのどのくらい時間がかかるのだろう?1分?1時間?1日?

「免疫が機能する前に毒素が働いてしまえば良いのでは?」

という安直な発想🤔

抗体が反応するまでの間に毒素が神経筋接合部位に到達して取り込まれてしまってシナプスが退縮してくれれば、「抗体が出来上がった頃にはもうけいれんが弱まっている」なんてシナリオができるかなあなどと。

取り込みを早めるために「注射後に筋肉の収縮を促す」という発想もあるとかないとか?という噂。。。

まだまだ課題が山積です。

 

 

ボツリヌス毒素の作用機序

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