金沢です。
去る1月19日に第116回日本美容外科学会に参加して来ました。
「眼瞼下垂症手術後に眼瞼の赤色腫脹が遷延した症例の検討」
を演題として発表しました。
まぶたの治療後は腫れます。半年以上続くことも。
そして、この腫れに赤みが加わって、この赤みがなかなかひかない場合が稀にあります。
「この赤味が残る現象が起こる体質」を検討しました。
現時点での結論は
- 厚ぼったいマブタ
- 眼瞼けいれん気味
- もともと赤みのある人
予防法、対策などは未だ分かりません。
今回のパネルディスカッションで「PRP療法」が取り上げられました。
採取した血液から濃厚血小板溶液をつくり、皮膚の下に注射して膨らみをつくります。
血小板から放たれる各種成長因子により、周囲組織の増殖を促します。
我々の細胞はこの成長因子によって様々なシグナルを受け取る仕組みになっています。
血小板は創傷治癒に関わります。この血小板から放たれる因子により、
「増殖せよ」「細胞外基質(コラーゲンなど)をつくれ」「こっちに集まれ」…と指令が伝わります。
その結果、傷が修復されるのです。
特にbFGF(ヒト由来でない)を添加したPRP療法が話題になりました。
合併症として硬結をつくるのが問題のひとつとしてとり上げられました…
逆に言えばそれだけボリュームを作る効果が期待できる治療法かなと。
安全な使い方をもっと追究すれば非常に可能性のある治療法だと思われました。
さらなる研究が期待されます。