こんにちは金沢どす。
京都文化を堪能しました。おおきにありがとうございます。。
第58回日本形成外科学会in京都(4月8日から10日、平成27年)
「眼瞼」のセッションです。
眼瞼痙攣の治療で行われる
ADM(Advanced Desensitization of Mechanoreceptors in Muller’s muscle)
という手技があります。
信州大学の伴先生と松山市民病院手塚先生の発表の中で
この手技が施行された患者さんの中で明らかに有効であったといえる割合は?との議論が有りました。
おふたりとも50%くらいとのコメントでした。
信州大学松尾清先生のコメントでは
「Desensitizationがまだ足りない。結膜固有層までしっかり外さないと。」
とのことでした。
以下自分の考察とメモ・・・・
1)ミュラー筋の下の結膜固有層にもmechanoreceptorが多数存在し、これが痙攣の引き金になっている。ミュラー筋を外しただけで改善しないヒトがいるのはそのため。リドカイン点眼はこの結膜固有層に効いている。
2)コンタクトレンズ長期装用による腱膜性眼瞼下垂のヒトは結膜固有層とミュラー筋もろとも伸展菲薄化していて感度が鈍っている。ここで、腱膜固定をすると感度が復活し、挙筋の動きが復活する。
3)それではミュラー筋や結膜をごっそり切除したら痙攣は治るのか?という疑問がでるが、効きマブタ側でそれをすると脳への覚醒シグナルがでなくなるので認知障害などが出る恐れがある。とのこと(松尾清先生談)(ちなみに効きマブタとは脳への覚醒シグナルを出すマブタで左右どちらか。効き目とは違う。)
4)先天性眼瞼下垂で術後に眉が挙がりにくくなるケースがある。もともと下垂側に羞明(まぶしさ)を持ち、ときに目が閉じてしまうことがあるヒトなど。この場合もミュラー筋リリースは有用。しかし、初回手術でADMは侵襲が大きいのでセカンド手術で考慮する。(松尾清先生談)
少しずつ整理されてきました。
追伸
冒頭の写真は
ウェスティン都ホテル京都の葵殿。第6会場として使用されました。
素晴らしい内装(特に天井!)と右手側に見える日本庭園(ほんとうに美しい!)。
この部屋に入った時は心から感動し、しばし余韻にひたりました。
このお部屋は一見の価値ありです。