「今やるべきですか?」
「2回できるのですか?」
「再び下がったらまたやるべき?」
とてもよく聞かれる質問。この質問、本質的には同じものです。
それは
「比較的若い今やるともうできない(二度とチャンスはない)のではないか?」
と言う悩みが根底にあるのです。
いつやるべきか?
困った時がその時です。あえて先延ばしにする必要はありません。
治療を終わった患者さんから「こんなことなら早くやっとくべきだったわ」というコメントを頻回にいただきます。早いほどその恩恵を被る期間が長くなります。
だから20歳でも病的な眼瞼下垂で日常生活に支障をきたしているなら「今」がその時と考えていいでしょう。
ただ、さして困ってない(症状がない)のにやる必要はありません(美容目的は別)。
2回できるのか?
この回答は難しいです。術式、術者にもよるでしょう。とりあえず、金沢個人の見解を述べますね。できます。少なくとも私は、複数回できるようなデザインで行っています。組織を温存して再手術をし易いような工夫をします。ですが絶対はありません。
加齢でまぶたが再び下がったらまた手術を受けるべきか?
まず結論から言うと無理に受けないほうがいい。
歳をとると確かに目は小さくなります。実は縦幅だけでなく横幅も小さくなります。眼球が落ちくぼんでつぶらな目になります。
いまの技術では横幅を広げることはできません。
ということは、縦横の比率を維持するためには縦幅だけ大きくしちゃだめなんです。アーモンドのような形の相似形を維持することが大事。むりに縦幅だけ大きくしてみてください。ドラミちゃんの目になっちゃうでしょ。
いつも言うのですが黒目の出方でジャッジしちゃダメ。
「黒目の上のエッジまで上がるのが正常」とか。ナンセンスなんです。80歳でそれおかしいのです。
8020運動ってご存知ですか?80歳で20本の歯を維持しましょうという目標。(本来成人は28〜32本の歯がある)。年齢分相応であるべき。
だから基本的には、「手術は生涯で一回」という心構えで正解です。
ただ、再発は実際にあるし、加齢とは別の要素で下がったら再手術を行います。それは想定に入れる必要はあるでしょう。だからこそ実際には再手術可能な状態になるデザインをしているわけでございます。
再手術をしやすくするデザインとは?
- 組織を極力温存する。
- 溶けない糸を使う。
- ミュラー筋を触らない。
結果的にマイルドな仕上がりを追求することになります。