きずあと修正・・・W形成術の落とし穴

こんにちは、金沢です。

お顔のきずあとは心の傷になります。傷ができたら必ず「瘢痕」という皮膚とは似て非なる組織に置き換わります。これはヒトの宿命。瘢痕は現在の科学技術で消失させることができません。従って形成外科で行われる治療は「いかに目立ちにくくするか」に着目します。

きずあと修正手術 W形成術とは?

シワに沿った線状のきずあとは目立ちにくいです。一方、シワをまたぐような方向の線状のきずあとは目立ちやすくなります。これを目立たなくするための形成外科的手術手技の一つです。

実際のモデルさんで

このモデルさんのように段差のある変形はとりわけ目立ちます。あえてライティングを斜めから当てて強調しています。特にくぼんだ変形は影になります。

おでこのきずあと
おでこのきずあと。シワに直交する。

ジグザグデザインにする。これがW形成術。

これを修正するために線状瘢痕を切り取るのですが、キズの縁をわざとジグザグにするように切開デザインをします。ワニの歯が噛み合わさる要領で、山と谷で縫い合わさります。ジグザグの瘢痕になると、光が散乱しやすくなり、きずあとが大きな一つの瘢痕として認識されにくくなります。

手術直後。ジグザグの線になっている。
手術直後。ジグザグの線になっている。

さて結果は?

半年後です。目立ちやすさの改善が見られ、モデル患者さん自身は大変喜んでくれました。

が、よく見てください。わずかにデコボコがあるのに気付きました。わかりやすいように斜めからライティングを入れています。

術後半年。微妙な凸凹がある。
術後半年。微妙な凸凹がある。
矢印までがキズ。
矢印までがキズ。

これはジグザグデザインの欠点で、三角に出っ張った皮弁が縮んで盛り上がるトラップドア変形を起こしたものです。

W形成術に限らず、いわゆるZ形成術や局所皮弁術はこのリスクがあります。

また、W形成術は(このモデルさんで幅5mm程度)皮膚を切除(犠牲に)します。そのためにdog ear修正のためにキズが長くなります。

手術手技も一長一短です。

形成外科治療啓発目的に写真使用に同意いただけました。ご協力ありがとうございます。(埼玉県の患者様)

 

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