いらっしゃいませ。
このページにうっかり踏み込んでしまったあなたに質問です。
Q「眼瞼下垂について、あなたはまったくの無知ですか?」
A「はい、わかりません。少しも」
とあなたが答えたら、あなたは嘘つきかもしれません。
そんな人はこのページに辿り着くことはできませんから。あなたはすでに詳しい人です。もしくはとても謙虚な方ですね。
見つけてくれてありがとうございます。
導入はこのくらいにして自己紹介します。
形成外科医のK沢です。まぶた診療の専門家(自称)のようなものです。まぶたの世界の奥深さに魅了されて情報発信を始めたのが2012年。
2012年、あなたは何をしていましたか?
さて、私のサイトは「形成外科学会の公式の見解を表すものではない」と告知してはいるものの、エビデンスに基づきつつ中立な立場で情報を整理するよう努めています。私にとっての公式ページです。
ただ一方、本音はこっそり隠しています。やっぱり好き嫌いはあります。永遠の子供ですから。
公式ページでは表現できないことをここに吐き出します。こっそりと。権威(学会)を刺激する可能性もあるので。
眼瞼下垂手術はパンドラの箱。
人間が進化してきた過程で、あらゆる臓器が種の保存のために最適化してきました。骨格と筋肉、神経、それを制御する脳(中枢)。
実によくできたシステム。バグによるトラブルはある一方、ちょっとやそっとで人間のパフォーマンスを上げる技はありません。歩けなかったお爺さんの膝をポチッと押して急に歩けるようになるような、北斗神拳の秘孔なんてないんです。
ところが人間の知性は抗菌薬の発明で感染症を克服し、ワクチンの発明で予防し、麻酔の発明で外科手術を花開かせました。
恐るべし。人間の遺伝子自体は過去数千年変化はありません。生まれた瞬間の人間が持つ身体的(知的)ポテンシャルは、腰に毛皮を巻いて石槍でマンモスを狩る古代の人と変わりはありません。だのに知性が人体をハックし、飛躍的に健康と長寿を手に入れました。
そして次の発明が眼瞼下垂手術でした。ええ、もちろん偏見です。
“チート”とでも言えばいいのか。人類が1000年もの間、肩こり頭痛と闘ってきたのに、まぶた内部を修復することで治ってしまった人たち。
なんなんだこの手術。と思いましたよ。睡眠の質が良くなっただとか腰痛が治っただとか。
こんなのを学術界で報告したら炎上すること間違いありません。
だから、あくまで一個人の体験談としてこのウェブサイトにひっそり残します。
「頭痛が治ります。だから治すために眼瞼下垂手術をしましょう」と私がいうこともありません。現実に頭痛の原因となる病気が潜んでいるかもしれません。だからまずは脳神経外科などで精査を受けてください。
さて、
人体をいじってよくなる効果があるということは、その分副作用もあるはずです。
負の面から目を背けてはいけません。薔薇には棘があるんです。上手い話にはなんとやら。
むしろこの方が重要。安易に手術を受けると大火傷する、諸刃の剣(両刃の剣?)です。
投資の世界で「リスク」という表現は「将来の不確実性」という意味で使われます。利益を失うことをリスクと言いますが、期待以上の利益が得られることも「リスク(アップサイドリスク)」です。(出典『投資の教科書』後藤達也著)
眼瞼下垂手術を受けるということは、リスクを取るということ。画一的な結果が保証される世界ではありません。100人いれば100様の結果があります。不確実性の世界です。
多分10000年くらい経験を積めば”完全に理解した”の境地に達します。だからごめんなさい。お約束できないんです。
投資をしない選択も積極的な選択であり、尊重すべき選択です。
こうすべきああすべきはいいません。いろんな考えがあっていいでしょう。
不確実性の世界へようこそ。
