眉間にギュッとシワを寄せて闊歩するあなた…
「まぶしい!」
ですよね。ギラギラ照りつける太陽は身を焦がします。

そんな炎天下に、サングラスをかけずに歩いている人の多いこと多いこと。(埼玉県は年間の快晴日が日本で一番多い)
サングラスの目的って
- おしゃれ
- まぶしさを軽減する
だけ、と思っていませんか?「自分は眩しさを我慢できるもんね」なんて思っていませんか?
サングラスは人体そのものを保護している
まぶしい光は身体をむしばみます。目の老化、顔の筋肉のこわばり、からだの疲労をもたらします。
太陽光の眼球への影響
光の中でも紫外線は細胞・組織レベルでストレスを与えます。瞳に入れば、水晶体がダメージをうけて白内障になります。白目の部分が日焼けすると翼状片(よくじょうへん)という線維化した膜ができてしまいます。
加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)のリスク因子のひとつは日光暴露です。(日本眼科医会より) 加齢黄斑変性に関しては、このPDFが詳しいです。
紫外線が目の表面を刺激して、身体の皮膚のメラニンが増えるとの報告もあります(肌が色黒になるのは皮膚を太陽光から守ろうとする合目的的な反応です)。
顔の表情筋への影響
まぶしさからしかめ面になります。しかめ面は「顔面防御、心理的拒絶」の表情です。
- 目を細める
- 眉間に縦シワを寄せる
- 鼻根部に横ジワをつくる
- ほうれい線を深くする
状態です。
- 眼輪筋(がんりんきん)
- 皺鼻筋(すうびきん)
- 眉毛下制筋(びもうかせいきん)
- 鼻根筋(びこんきん)
- 上唇鼻翼挙筋(じょうしんびよくきょきん)
- 頬骨筋(きょうこつきん)
が収縮し続けます。結果、筋肥大(筋肉のパワーアップ)がおき、シワが深く固定されます。

身体の疲労への影響
まぶしいと、ミュラー筋が引き伸ばされ、刺激されます。目を閉じる行為と目を開く行為を同時にするためです。
眩しい太陽光にさらされると、前に示したように目を細める(目を閉じる)筋肉が動員されます。しかし、目を閉じてしまうと見えなくなってしまうので眼瞼挙筋(がんけんきょきん:まぶたを持ち上げる筋肉)を働かせて目を開こうとします。目を閉じる筋肉と目を開く筋肉の綱引きが起こるわけですね。それらお互いの筋肉の狭間にいるのが伸展受容器であるミュラー筋です。
ミュラー筋がギュッと引っ張られると、交感神経が刺激されます。
交感神経の興奮状態が続くとどうなりますか?
ドキドキして血圧が上がります。イライラや不安な気持ちが強くなります。身体中の筋肉の緊張が高まり、身も心も疲れてしまうのです。
まぶしい太陽光への対処法
サングラス、サンバイザー、つばの大きな帽子、日傘で目に入る光の量を減らしましょう。

対処が必要かどうかチェックする
日中歩いている時に
- ガラスに映り込む自分の姿をみてください。眉間にシワが寄っていませんか?
- そもそも眩しいと感じませんか?眩しかったら対処が必要です
- すれ違う歩行者の表情をみてください、7割の人がしかめ面だったら対処が必要です
外出後のアフターケア
まぶしい世界から屋内にもどったら身体をリセットしましょう。まずは休憩です。
- 目を閉じる下方視(下を見る):ミュラー筋の緊張を解除します
- 眉間のマッサージ:皺鼻筋、眼輪筋のこわばりをとります
- あくびする:副交感神経を刺激します。涙液を出して目の表面を保護します
- ほうれい線マッサージ:ほうれい線の頬側(外側)を人差し指でゆっくり指圧します。上唇鼻翼挙筋、頬骨筋のこわばりをとります
まとめ
以上、眩しい太陽光から身体を守るべき理由とその方法でした。
あとがき
日本のサングラスの普及率はまだまだ低いですね。海外に行くと西洋人東洋人関係なくサングラスを着用する人が多いのが分かります。
日本でサングラスを着けていると、近寄りがたい雰囲気とか、すましている雰囲気とか・・・・醸し出してしまうのでしょうか?日本の社会に受け入れられていない印象です。
積極的にサングラスをかけてください。貴方のカラダのためです。
そして、みんながサングラスをかければ、サングラスで違和感のない社会になります!