金沢です。
かつての教科書では眼瞼下垂症といえばうまれつきのもの(先天性)もしくは病気があってまぶたがさがる(症候性)が治療の対象とされてきました。
しかし近年はむしろ腱膜性の眼瞼下垂症が治療の対象としてほとんどを占めるようになってきました。
腱膜性眼瞼下垂症とは
まぶたを持ち上げる筋肉を眼瞼挙筋といいます。眼窩の奥から眼球の上を回り込んでまぶたの縁(ふち)につながります(イラスト1,2)。この眼瞼挙筋腱膜がまぶたの縁にある瞼板(けんばん)からはずれたり、もしくは伸びてしまって、力が伝わりにくくなった状態を腱膜性眼瞼下垂症といいます(イラスト3,4)。初期は(額にしわを寄せて)眉を挙げ、眼瞼挙筋を過収縮させてまぶたが持ち上がります(代償期)が、進行すると視野をさえぎるように(非代償期)なってきます。
加齢によるものやマブタを擦る習慣などによって徐々に進行します。
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