まぶた治療に特化した形成外科専門医が作った眼瞼下垂情報

眼瞼下垂手術後の皮膚のしびれ(知覚鈍麻)と知覚過敏

こんにちは、形成外科専門医の金沢です。

カラダのどこかを切開したら、その傷の周りは少なからず感覚が麻痺します。

眼瞼下垂手術をすると、まぶたのフチの感覚がにぶくなります。これ、意外に気になるんですよね。

切開した後の皮膚の感覚がない

局所麻酔の効果が残っているような感覚です。女性はアイメークをするのでこの現象に気づきます。

「感覚の麻痺」、「知覚鈍麻」などと表現されます。

ほぼ全例で起きている現象です。問診しても「気にならない」「分からない」という患者さんもいますが、よく調べれば知覚鈍麻はあると思われます。

私金沢も、直後の麻痺した感覚をよく覚えています。不快な感覚ではありません。

なぜ感覚が鈍くなるのか?

手術で知覚神経にダメージを与えるからです。

まぶたの知覚を担当する神経の枝は、目頭、眉、目尻からやってきます。この枝を引っ張ったり、切断することで神経伝達がなくなり、感覚が消失します。

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 [caption id="attachment_1051" align="aligncenter" width="640"] まぶたの知覚神経[/caption]Photo: undefined by Interne[…]

まぶたの知覚神経

電気コードが断線するようなものです。

まぶたの知覚
滑車下神経、滑車上神経、眼窩上神経、涙腺神経、頬骨神経、眼窩下神経

出典:”Surgical Anatomy: Around the Orbit”より

神経の走行には個人差があります。まぶた手術やまぶたの怪我の経験によっても大きく変わってきます。したがって術後にシビレが生じる領域も個人差が。

なお、(単純なふたえの谷間の切開だけなのに)眉尻にかけての皮膚が知覚鈍麻になった患者さんもおられました。

関連記事:『眼瞼下垂症手術の併発症(リスク)』

半年程度で知覚は回復する

早い人で1ヶ月、多くの人は半年程度で回復します。

ダメージを受けた神経の枝は元の鞘(電気ケーブルの樹脂のカバー)にそって再生します。もしくは周りから神経の枝が伸びてきます。

その結果感覚が戻ってきます。(その過程では知覚過敏のような症状が出ることもあります。)

半年くらいかけて回復しますが、回復度合いは概ね7割程度と考えてください。

長い目で見てくださいね。

注意:麻痺というと、「運動麻痺」を連想するかもしれませんが、この場合は知覚神経の麻痺です。

まぶたの皮膚の異常知覚も生じる

ピリピリ感、ツッパリ感を感じる人もいます。特に目頭側!

要因としては、目頭側に神経が集中していることが挙げられます。さらに眼輪筋や眉毛下制筋、皺鼻筋の筋線維も目頭に集中しているため、筋肉の動きの刺激も拾いやすいかもしれません。

徐々に改善します。

「古傷が痛む」という表現もあります。何年かしてもシクシク感じる時もあるはずです。

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