眼瞼下垂手術で顔(の表情)が変わる

眼瞼下垂と表情変化
目次

「眼瞼下垂手術をすると顔が変わる」

目が大きくなるだけではないのです。

これの意味するところは、

  • 術後に顔の印象が大きく変わる
  • 術前シュミレーションが困難
  • 眼瞼下垂自体が顔の表情に影響を与えていた。

さて以下のモデルさん、表情変化わかりますか?どこがどう変わったでしょうか?

眼瞼下垂手術後の表情の変化
どこがどう変わったかわかりますか?

鼻周りの見え方の変化に着目

鼻の穴の見え方が変わったのわかりますか?

術前は鼻の穴が大きく目立っていました。それが術後は目立ちにくくなっています。なぜこのような変化が起きたのでしょうか?

頭の角度の変化

顎を突き出す姿勢の変化
顎を引くことができるように

眼瞼下垂になると「顎を突き出す姿勢に」なります。まぶたを持ち上げるのが困難になるため、顎を突き出す姿勢にすると楽に視野が得られるからです。顎を突き出す姿勢って、鼻の穴を相手に大きく見せることになりますよね。

術後は顎を突き出す必要がなくなるため、顎を引く姿勢を取りやすくなります。鼻の穴は下を向くことになります。

中顔面が縦方向に短縮

中顔面が間延びしている
中顔面が上下方向に短縮

眼瞼下垂術前では眉を挙げています。更に鼻下を下に伸ばしています。「顎を突き出しながら眉を挙上する」←これ自分で試してみてください。すると鼻先がツンと上を向くのがわかります。そう、鼻の穴を相手に大きく見せるジェスチャーになりますよね。術後はこのジェスチャーが消えました。

結果的に中顔面の上下方向の引張りあいがなくなるため、鼻根部に横皺が濃く現れることになります。

あらかじめ心得ておくこと

変化の程度をあらかじめ推し量ることは難しいです。つまり、表情がどの程度変化するかは未知数となります。変化は起こるという前提で身構えてください。少なくとも目元だけをシミュレーションするのは、変化のほんの一部を見ているに過ぎません。

そして「変化」は無意識に起きています。意識的に制御することはできません。眼瞼下垂手術を受ける場合は、この変化を受け入れる「心の余裕」が必要となります。

関連記事:『眼瞼下垂手術後の歓迎されざる顔の変化』

表情が良くなるという表現は誤解を生む

変化のことを「改善」もしくは「悪化」と判断することは避けたいと思います。その変化を「良かった」とするか「受け入れがたい」とするかは本人の解釈次第。

「表情が改善した」と表現すると、術前の「眼瞼下垂の表情」を否定することになってしまいます。世の中を見渡すと、眼瞼下垂でも社会生活を送る人は大勢おられます。彼らを否定したくないですし、眼瞼下垂の表情も魅力的な個性のひとつと思うからです。

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コメント

コメント一覧 (5件)

  • はじめまして。
    現在54歳.女性です。ハードコンタクト使用歴40年で、最近目が開けにくく感じます。眼瞼下垂の診断及び手術を考えています。佐賀県在住です。佐賀、福岡の提携病院はありますか?
    よろしくお願いします。

  • 金沢先生
    2023年の夏に大変お世話なりました。眼瞼下垂の修正手術のことで、カウンセリングを受けさせていただきました。その時に修正手術のリスクについて、丁寧にお教えいただきました。リスクがたくさんあることがわかりましたので、左目は中等度で右目は軽度の眼瞼下垂がありますが修正は諦めておりました。
    しかし、まぶたの皮がたくさん目の上にのっていることと(目頭にも)、開きの左右差がある見た目を受け入れられず美容外科で相談しましたところ、次のような提案を受けました。
    眼瞼下垂は触らず、二重のところで切開し、まぶたの皮のたるみを切り取り縫って二重を作る方法でした。
    まだ緑内障の目薬も使い続けていますので、将来、眼瞼下垂が再発する可能性もありますが、この方法で手術を受けてもリスクなく、そこそこ綺麗になりますでしょうか?また、10年後とかに再発した場合、眼瞼下垂手術を受けて大丈夫でしょうか?

    お忙しいところ申し訳ございませんが、どうか宜しくお願い致します。

    • コメントありがとうございます。状況が不明瞭なのでお答えは難しいです。改善を目的とした手術でマイナスの結果になることはあります。リスクをある程度受容する覚悟は必要でしょうね。また将来的な治療に影響を及ぼす可能性も考慮すべきでしょう。

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