あなたは50代の女性ですね。
「眼瞼下垂を治療したいけど…うまくいっていない芸能人の話も聞いて躊躇(ちゅうちょ)しています」
そう心配するのは、実は間違いではありません。その点を解説します。
中年期を過ぎてからの眼瞼下垂手術
まず初めに失敗例から。これらは実によく相談があります。
- 三角目
- 皮膚のとりすぎ
- 目が閉じにくい
- やつれた
- 整形っぽいわざとらしい目つき
- 変なシワ
- まつ毛が上を向いてウォーターラインがあらわに
これらは医師の知識と経験不足によるところが多いです。(ケースによってはベストを尽くしても限界があります。)
まず前提としてあるのは、若い人とは異なる造形の世界という事です。ここを知らずに若い人と同じ結果が得られると簡単に考えると痛い思いをします。
若い人と何が違うのか?
- 皮膚が伸びて薄い
- 皮膚の弾力性が失われ、伸び縮みしない。フィットしない
- 組織が萎縮し、リッチ感が失われてきている。
- 脂肪が減り、頭蓋骨の輪郭が浮き出る
- まつ毛が細く短くて上を向きやすく、ウォーターラインが見えやすい
そのため、眼瞼下垂手術のデザインでこの点を十分に考慮する必要があります。

最も避けるべきことは、
- 皮膚を切りすぎること
- 組織を減量すること
- まつ毛を外反させること
- 二重の食い込みをがっちり安定させること
お分かりになるでしょうか?実はこれら、若い人にやると喜ばれる技術なのです。
それゆえ、若い人が集まる美容外科医院で、50代の人が眼瞼下垂手術を受けると危険かもしれないのです。医師はよかれと思ってやってくれるのですが…
結論
50代の女性を手がける頻度が高い外科医を探すこと。
残念ながら、この記事の内容を、若い人ばかり相手にしている美容外科医にリクエストしても理解されることはありません。
「目尻のたるみをもう少し取りたかった」
とはいうものの、皮膚のたるみを取らないことでこのような不満が出ます。ここも注意。目尻のたるみが作るシャドーを大事にする必要があります。目尻のたるみをなくすと、目の横幅が小さくなってしまうからです。
50歳を超えると顔が平坦になります。つまり、目尻のセットバック感が急に減少します。それに対して「こめかみへ伸びる目尻の影」はこめかみの余白を埋めてるんですね。目尻の影を失うことは「顔の立体感」を失うことになります。そして顔の余白を増やすことになります。換言すると、よりアジアンテイストな平坦な顔になるのを助けてしまうということ。

関連記事:『眼瞼下垂手術で目尻の皮膚のたるみは切除すべきか?目尻の影(テールシャドウ)は残したい』
モデルさん1
皮膚は一切切除しません。眉下のポケットに吸い込まれる皮膚…このゆとりが必要なのです。
「まつ毛を上に跳ね上げたら可愛くなるよ」…なんてことはありません。ただでさえウォーターラインが目立ちやすい傾向があるのです。まつ毛を跳ね上げない配慮を最大限行います。
関連記事:『眼瞼下垂でwaterline(ウォーターライン)が見えてくるが、眼瞼下垂手術後にさらに強調されてしまう…』

二重の谷間部分の組織も切り取らないこと。エグい窪みを作らないために。

目を閉じた時に皮膚にシワがありません。ということは、目を閉じるのに必要な量の皮膚なのです。余っていません。
モデルさん2
皮膚は一切切除しません。凹凸に沿うように皮膚が追従する必要があります。そして今後年齢を重ねると、眉下ポケットがもっと深くなるでしょう。だからこそ皮膚のゆとりが必要。


目を閉じるために必要な皮膚です。あまりはありません。
追伸
最近の50代ってすこぶる若いと感じます。肌がもちもちしていてキメが細かい。で、話を聞くとたいしたケアはしてないことが多い(謙遜か?😅)。化粧の習慣がなかったりして…
ただね。マインドも若いですね。パワーを感じます。前向きに生きるエネルギーを感じます🔥
気持ちが臓器と連動するってありそうな気がしませんか?


