こんにちは、金沢です。
顔のストレッチ、顔ヨガが話題ですね。
- 小顔にする
- 顔の疲れを取る
- 見た目を若々しくする
が目的です。
私の結論をいうと、「<ruby>表情筋<rt>ひょうじょうきん</rt></ruby>を緩めよう」ということです。
![顔の筋肉は閉じる筋肉。外敵から身を守る役割を果たす。](https://manabuta.jp/wp-content/uploads/2016/07/facialexpressionmusle-265x300.jpg)
表情筋について科学的な重要ポイントは3つ
- 表情筋は加齢により衰えない、むしろ強くなる
- 表情筋は筋紡錘がない
- 表情筋は閉じる筋肉であり、<ruby>拮抗筋<rt>きっこうきん</rt></ruby>がない
表情筋は老化しない
高齢者の深く刻まれたシワは表情筋によるものです。目の周りや口の周りのシワ、法令線なども全て筋肉の収縮の結果です。組織学的にも高齢者の顔の筋肉は衰えないことが確認されています(四肢の骨格筋は衰える)。
不幸にして顔の表情が作れなくなった人は顔が若返っている
脳血管障害、脳腫瘍、精神疾患などで顔の表情が作りにくくなった人は顔のしわが減り、皮膚も張りが出て若返ります。
アンチエイジング治療としてのボツリヌス注射
ボトックスは表情筋を麻痺させて緩めることが目的。結果、表情ジワを目立たなくします。(なぜか皮膚の質感も若返ります)
筋紡錘がない
筋肉の伸展ストレスをキャッチする受容体がありません。
だから筋肉の収縮バランスを把握することができません。
閉じる筋肉であり、拮抗筋がない
顔の表情筋は閉じる筋肉。内臓系筋肉が表に出てきたものです。
例えば危険なものが急に接近したら、けわしい顔をして目を閉じますよね。耳も閉じる哺乳類もあります(ラクダは鼻も閉じる)。心理的にも表情筋の緊張は「拒絶」を意味します。
そして、問題なのが、拮抗筋がないことです(帝京大学リハビリテーション科名誉教授栢森先生談)。
我々の四肢の骨格筋には拮抗筋があります。肘の関節を曲げる筋肉があれば伸ばす筋肉がありますよね(屈筋と伸筋)。
一方開く筋肉として働く表情筋がないことが問題であり(前頭筋は例外)、一日顔を酷使していると顔の筋肉が縮みっぱなしで凝ってしまうのです。
疲れ、深いシワの原因になります。
表情筋を緩めるために
顔のマッサージ、顔ヨガが有効になります。
マッサージのポイントは
- 顔を触れるだけでも筋肉を緩める効果がある。指圧も有効。
- 表情筋の解剖を意識して縮こまった筋肉を伸ばすように手のひらや指でストレッチする
顔ヨガの効果
思い切り筋肉を鍛えているように見えますが、これ、筋弛緩法になります。筋肉をぎゅっと収縮させてからふっとチカラを抜くと筋肉の緊張が緩みます。
顔ヨガを一日中してるとシワだらけになるかもしれませんが、一日に一回程度であれば表情筋の筋肉をリラックスさせる効果により、疲れも取れるし表情ジワも緩みます。
9:10あたりから。この筋弛緩法はオススメ。
自分の顔を鏡を見てみよう!
鏡を見ることは、「どこに余計な緊張があるか」がよくわかります。
顔面神経麻痺後遺症のリハビリテーションでもミラーバイオフィードバック療法というテクニックが使われます。
視覚的に脳にフィードバックを与え、教育していきましょう。