巷の眉下切開は、はっきりいうと「20代の二重をスッキリさせる」ためのデザインばかり。でも、40代以上のまぶたは違います。ただ切るだけでは、中央(鼻根部)に皮膚が寄って不自然なシワが残る。これが「大人世代の眉下切開難民」が生まれる原因。
私はこの課題を克服するために、特殊な「フックデザイン」という手法を取り入れています。従来の縦方向のリフトだけでなく、内側のたるみまで緻密に計算して引き上げる。これは、形成外科専門医として20年以上、何千ものまぶたを見てきた私の「偏愛」に近いこだわりです。
40代・50代、まぶたの悩みは「場所選び」から始まる
「最近、まぶたが重くて夕方になると目が開けづらい」 「昔に比べて目が小さくなった気がする」 「おでこのシワが深くなってきた……」
40代を過ぎると、こうした「まぶたのたるみ」に関する悩みが増えてきます。 解決策として「眉下切開」という手術が有効であることは、少し調べればたどり着く答えかもしれませんね。
SNSやネットではどう見ても20〜30代のモニター写真ばかりが目に入ります。果たして、参考にしてもいいのでしょうか?
当然眉下切開の「目的」が違います。若い人は厚ぼったいまぶたをスッキリさせて写真映えする目を求めますが、40代以上はたるみを解消して見やすくなる機能を求めるものです。もうね、根本から発想が異なるのです。若い子の真似をすると大失敗します。
すると40代以上の人が難民になりますよね。
それだけではありません。
いざ埼玉県内で手術を受けようと思った時、次にぶつかるのが「どこに行けばいいの?」という壁。
- 「キラキラした大手の美容外科に、この年齢で行くのは気後れする……」
- 「かといって、近所の眼科で美容的な手術をお願いして本当に綺麗になるの?」
そんな迷いをお持ちの方へ。 私は形成外科専門医として、関東の複数の拠点で執刀を行っていますが、実は埼玉県内では「タイプのまったく異なる2つのクリニック」で40代以上の眉下切開を担当しています。
今回は、執刀医である私、金沢雄一郎の視点から、それぞれのクリニックの特徴と「あなたにはどちらが合っているか」の選び方について解説します。
なぜ、大人世代に「眉下切開」なのか
具体的な病院選びの話の前に、少しだけ手術の話をさせてください。
40代以降のまぶたのたるみ治療において、私が最も重視しているのは「自然な仕上がり」と「機能を損なず、かつ回復すること」です。 二重のラインそのものを変えるのではなく、眉毛の下で余分な皮膚を取り除く「眉下切開」。ご自身の元々の目の印象を大きく変えることなく、若々しかった頃の目元に少しだけ戻すことができ、かつ視野を狭めて生活の質を低めているたるみを解消して機能を向上させる、なかなかに優れた手術です。
保険診療の眼瞼下垂手術では「見えやすさ」などの機能回復が最優先されますが、眉下切開は一般的に自費診療となります。 自費診療だからこそ、制約にとらわれず丁寧にデザインし、緻密に縫合することが可能になります(限界はありますけど)。
あなたに合うのはどちらのクリニック?
私が埼玉県内で執刀を担当しているのは、「おおたけ眼科 上尾医院」と「オジスキンクリニック(浦和)」の2箇所です。 どちらも私が責任を持って手術を行いますが、クリニックの雰囲気や併用できるケアが大きく異なります。ご自身のライフスタイルに合わせて選んでみてください。
【A】おおたけ眼科 上尾医院(上尾市)
~「眼の健康」を第一に考えたい堅実派のあなたへ~
こちらは地域医療に根ざした、信頼ある眼科医院です。「美容クリニック」という響きにハードルを感じる方や、男性の患者様にも多く選ばれています。
- こんな方におすすめ
- 美容外科特有の雰囲気が少し苦手な方。
- 「最近視力が落ちた」「ドライアイが気になる」など、眼の機能面も一緒に相談したい方。
- 地域のかかりつけ医のような感覚で、気負わずに通院したい方。
眼科専門医の院長先生と連携し、眼球の保護や機能面を最優先した上で、私が形成外科的な技術で仕上げます。「何より眼の健康の方が大事」という方にオススメ。
【B】オジスキンクリニック(さいたま市浦和区)
~「美肌・エイジングケア」も叶えたいこだわり派のあなたへ~
こちらは美容皮膚科・美容外科に特化したクリニックです。洗練されたプライベート空間で、ゆったりと施術を受けられます。
- こんな方におすすめ
- まぶたのたるみだけでなく、シミ・シワ・肌質改善などトータルで若返りたい方。
- 待合室で他の患者さんと顔を合わせたくないなど、プライバシーを重視する方(限度はあります)。
- ボトックス治療も併用したい方。
皮膚の専門家であるドクター達と連携しているため、手術と並行して肌管理の相談ができるのが大きな強みです。「せっかくなら、顔全体をトータルでケアしたい」という方におすすめです。アンチエイジングとしてのシワのコントロールや機能面のさらなる改善を目的としてボツリヌス治療(ボトックス)を提案することもできます。機能改善目的(重さを解消する)のボトックスは私の特技です。
共通している「安心」のポイント
「場所が違うと、結果も違うの?」と心配されるかもしれませんが、ご安心ください。
- 執刀医は同じ「形成外科専門医」です 場所は違えど、デザイン・執刀・縫合を行うのは私(金沢)です。提供する技術のクオリティに差はありません。
- 都内まで出る必要はありません 手術直後はどうしてもまぶたが腫れます。麻酔が切れた後、満員電車に揺られて1時間以上かけて帰宅するのは身体的にも精神的にも負担がかかります。 生活圏内である埼玉(上尾・浦和)で、都内レベルの専門治療が受けられることは、ダウンタイムを快適に過ごす上でも大きなメリットです。
まとめ:居心地の良い場所を選んでください
「眼科」の安心感か、「美容クリニック」の充実感か。 直感で「通いやすそうだな」「居心地が良さそうだな」と感じる方を選んでいただいて大丈夫です。
まずは一度、カウンセリングにお越しいただき、あなたのお悩みをお聞かせください。
大事なこと。それは診断
眉下切開は、受ける必要のない人、受けたらダメな人もいます。20年以上の経験を持つ私が重視するのは、厳格な適応判断です。手術を断ることも、専門医の仕事。下記のリンク先で詳しく解説しています。
眉下切開で来院する方。実はその半分は「少し考えます」と言い残して帰られます。そう、それでいいんです。正しく診断されて、リスクを正確に知ること。これが大事なんです。
ここだけの話、眉下切開で失敗する人は、スタート地点(診断)から誤っていることが多いです。 そのスタートラインの判断こそ、私にお任せください。
ところで、なぜ40代以上に特化?
若年者との違い。それは全方位(縦にも横にも)で皮膚があまり、たるんでいることです。従来の(通常の)眉下切開は縦方向のみかつ、眉外側3分の2のエリアのみのリフト。そのために従来法の術後は、鼻根部(鼻の付け根)と眉間に皮膚が余って溜まってしまいます(たるんだハンモックを想像して)。これを克服するデザインで行います。
通常の眉下切開をズボンの裾上げに例えるなら、フックデザインはダーツ(立体裁断)です。特殊な技術を要します。

【ご来院の前に】まずは予習を
眉下切開は万能ではありません。リスクもあります。その点をあらかじめ把握しておくことが、あなたの患者力を高めます。まず初めに知るべきこと、それは眉下の傷(瘢痕)です。。。。

予約の方法
以下の記事からアクセスしてください。具体的な段取り(スケジュール作り)もご確認を。「どちらか決めかねる」というかたは問い合わせフォームからお問合せください。

モデルさん
眉下切開(女性)
右のほくろの位置の移動を見てください。その効果がはっきり理解できます。その割には見た目の変化はマイルドであることに気づくでしょう。
- 最大切除幅(縦方向) 10mm/10mm
- 眼輪筋とROOFは温存
- ややフックデザイン(内側と鼻根部のリフト)

お気づきになるでしょうか?眼瞼下垂手術だとキリッとした目つきになりがちですが、眉下切開では優しい目元が残されています。
男性の場合
大きな変化は求めない男性。見た目の変化はマイルドである一方、本人の自覚症状の変化(軽くなった)が大きいのがこの術式の特徴。
- 最大皮膚切除幅(縦方向)10mm/10mm
- 眼輪筋とROOFは温存
- 眉頭は切開を避けるデザイン

「見た目の変化を求めない」こと。これはつまり美容整形ではないということを示します。自分自身の機能をアップグレードする、機能を高める(機能最適化)手術です。男性は皮膚が厚いので、減量効果を感じ取りやすいようです。
【料金】
オジスキンクリニック 45〜55万円
おおたけ眼科上尾医院 33万円〜
【合併症・リスク】
| 短期的なもの | 腫れ、出血、感染、傷の離開、突っ張りライン、かゆみ |
| 長期的なもの | 眼脂(めやに)・涙の増加、眩しさ、まぶたの腫れぼったさと赤み、縫合糸の露出、目の違和感・ツッパリ感、皮膚の痺れ・痛み、目立つ瘢痕、低矯正・過矯正、一過性の脱毛 |
| 仕上がりに関するもの | 左右差、眉毛下垂・顔貌の変化、傷の凹凸、まぶたの見かけに対する違和感、再発、ドッグイア、皮膚のひずみ、眉の毛の流れの変化 |
あとがき:私が眉下切開をする理由
「先生は眼瞼下垂の専門だから、眉下切開はしないと思っていました」
これ、頻繁にいただくコメントです。確かにそうですね。
正直に申し上げます。眉下切開は眉下に盛大な傷を残すという負のおまけ付きの術式。手放しで全員にお勧めできるものではありません。
にもかかわらず、その心理的ハードルを乗り越えて手術を受けた人々。やり遂げて満ち足りた表情がそこにあります。本音を言うと、客観的には(見た目は)手術前後で大きな違いがないのに、ご本人の満足感が大きいという”ギャップ”があります。そこに魅せられたんですよね、私。



