開瞼するための(目を開く)、4つの力源
名古屋で第19回日本形成外科手術手技学会が催されました(2014年2月21日、22日)
信州大学形成再建外科学講座松尾清先生のレクチャーまとめ
まぶたを持ち上げる筋肉は
①上眼瞼挙筋
②ミュラー筋
③上直筋
④前頭筋
腱膜性眼瞼下垂は①の上眼瞼挙筋の腱膜(スジ)が外れてしまうためにおこります。
その結果、②、③、④の筋肉で代償しようとします。
②ミュラー筋を利用するために、閉瞼筋(眼輪筋、皺眉筋、上唇鼻翼挙筋など目を閉じる筋肉)を縮めようとします。いわゆる睨むような表情を作りやすくなる。つまり①上眼瞼挙筋の機能が破綻しつつあり、目が開けにくくなってきているのに目を閉じる筋肉がより強くなってしまうという矛盾が生じるのです。
このバランスが崩れると眼瞼けいれんの症状(まぶしい、しょぼしょぼなど)がでてきます。
眼瞼けいれんの診断と評価の方法です。
①リドカイン点眼
②まぶた錘り負荷での上方視
痙攣の診断により、瞼板前のミュラー筋を外し、その上で腱膜固定をする。ミュラー筋を外す程度は・・・・ケースバイケースとのことでした。
(2015年7月5日加筆修正)