縫合した傷が抜糸の前に開いてしまうトラブルの原因
あらゆる手術において
- 転んだ
- ぶつけた
事によるものがほとんどです。加速のつく衝撃に、縫合した糸や皮膚は耐えきれません。(意外にも、無理な動作をして開くということはあまりない印象です。)
私金沢が担当した眼瞼下垂症手術の患者さんで傷が開いた方は今までに2人。
一人は転倒。一人は打撲。
今回は写真使用を同意いただけた方を紹介します。
手術4日目にまぶたを打撲した・・・
「ドキッ・・・!」
抜糸の日(手術1週間後)に来院した患者さん。お顔を拝見したら左眼の周りに内出血の痕が。
彼「(手術4日目)車のリアドアを開けて荷の積み下ろしをしている時に、ドアが重力で降りてきて、モロに顔にぶつかりました…」
ポタリと出血したそう。
しょげて、げんなり落ち込んでいます。
傷が開いていました。(一番下に写真掲載)。うーん悲しい。でも患者さんはもっと悲しいはず。
「手術後翌日からは普段通りお買い物にお出かけしてもいいよ」とお話ししている私も反省…
再縫合処置を行いました。腱膜固定の糸は健在で、外れていなかったのは幸いでした。
左の腫れは遅れて退いていきましたが、2ヶ月もすると左右差は目立たなくなりました。
「どちらの目をぶつけましたっけ?」
外来で彼に聞きました。
彼「?どっちだったかな?あれ?右?忘れました〜」
月日はトラブルを忘れさせてくれました。まぶたの傷の治りの良さに感謝です。
とはいえ、打撲直後は本当に凹みますよね。特に術後1週間は気をつけましょう!
痛々しい画像を供覧します。
*ご覧になりたい方のみクリックして大きい画像でご覧ください。
私にとって大変貴重な経験となりました。そして、皆様と情報共有できるよう患者様のご協力を得られたことを大変幸運に思います。
ご協力ありがとうございました。