野平久仁彦先生|蘇春堂形成外科を訪問

新冨先生と野平先生と金沢

野平久仁彦先生は日本を代表する美容外科医。

まぶたの治療を見に札幌までやって来ました。12月です。ダウンコートでも寒さがしのげません。4泊5日という限られた滞在を乗り越えなければ。

野平先生の眼瞼下垂手術は年配の方が多いようですね。

年配の方の眼瞼下垂の手術治療は特有の難しさがあります。

加齢によってまぶたの構造自体が萎縮、変性しています。更に眼瞼下垂に伴い、代償機構としての眉毛挙上なども相まって眼瞼周囲の構造にも変化が起きています。

単純に下垂を治しても、その他の変性、変形が残されます。代償機構の消失により過剰な皮膚がまぶたに覆いかぶさったりと一筋縄ではいかないのです(その逆で代償機構がまったく減らないことも)。

左右差も残りやすい(というか顔の左右差が大きいのが高齢者)。

形成外科・美容外科の発表では、眼瞼の術前後写真は若い症例が提示されることが多いです。なぜだと思いますか?

結果の見栄えがいいからなのです。(上に述べたように手術も比較的やさしい)

そんな中、野平先生の発表は高齢な症例をきれいに提示されるので、レベルが抜きん出ていることが分かります。少なくとも私にはね。

特徴的なのは

  • 幅広な重瞼部切開
  • 手術用顕微鏡を用いた手技
  • カメラで手術動画記録

そして出血の少ない手術

「ドライな術野」と野平先生がよく表現されています。診察時も手術時も常に落ち着いたトーンで進行します。安定した成績を出す秘訣ですね。

新冨芳尚先生の含蓄深いお話もたくさん拝聴し、非常に充実した滞在となりました。

野平先生

野平久仁彦先生、新冨芳尚先生

新冨先生、野平先生に連れられて美味しい札幌の夜も堪能したし!ありがとうございました。
(2009年末)

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この記事を書いた人

金沢 雄一郎のアバター 金沢 雄一郎 形成外科専門医

医師免許(第400795号)、医学博士。形成外科専門医。大学病院で眼瞼専門外来を設立。2016年からは独立医師に。所属学会:日本形成外科学会、日本美容外科学会。
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