重瞼術(ふたえ手術)のルーツは19世紀に遡る

美甘の論文

ふたえ(二重、重瞼)を作る手術っていつの時代から行われているのでしょうか?

それは「1885年」に遡るのです。明治の初期ですね。

目次

『重瞼術のルーツを求めて』演者:白壁征夫

第41回日本美容外科学会総会での発表です。聴衆として金沢が聞いた範囲でまとめます。多少の過誤はご容赦ください😅

かつて演者の白壁先生が1985年に”Annals of Plastic Surgery”で報告しています。「ふたえまぶた手術」は美甘(みかも)光太郎(1896年に報告)が起源であるとしていました。

Ann Plast Surg. 1985 Sep;15(3):224-41.

The double-eyelid operation in Japan: its evolution as related to cultural changes.

Shirakabe Y, Kinugasa T, Kawata M, Kishimoto T, Shirakabe T.

美甘の論文

右が術前、左が術後。もともと右がひとえ

(上記文献に引用された美甘の論文より)

しかし、もっと過去に遡ることができたのです。それは河本重次郎医師によるもので1885年に遡るのです。

「逆さまつげ」を治療する過程で「ふたえ」ができました。綺麗になったんじゃない?

てな感じです。

それを改めて、美甘が”美容”として発表したのだそうです。

感想

明治の人々も「ふたえまぶたを美しい」と感じたのですね

日本人は弥生系(細い目)と縄文系(彫りの深い二重まぶた)の人種です。「ふたえ」が「見栄えが良い」と思われていたのは、はるか過去に遡る可能性がありますね。

源氏物語に「あいつはふたえだ。うらやまし」のような記載があったりして😅

追伸

第41回日本美容外科学会総会でした。またまた課題ができました。演者の皆さんに心から敬意を表します。

美容外科学会の抄録集

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この記事を書いた人

金沢 雄一郎のアバター 金沢 雄一郎 形成外科専門医

医師免許(第400795号)、医学博士。形成外科専門医。大学病院で眼瞼専門外来を設立。2016年からは独立医師に。所属学会:日本形成外科学会、日本美容外科学会。
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