眼瞼けいれんの治療におけるADMの問題点。再癒着。その対策とは?

ADM治療(眼瞼けいれん)の進歩

“advanced desensitization of mechanoreseptors in muller’s muscle” =ミュラー筋の感度を下げる治療。

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日本美容外科学会の抄録集の写真

日本形成外科学会総会(博多)が4月に催されました。

気になるのが「まぶた治療の進化」ですね。

[aside type=”boader”] シシンポジウム「後天性眼瞼下垂術後のトラブルまたは不満足な結果に対するリカバリー」[/aside]

ミュラー筋の処理に関する部分での議論がありました。メモメモ😌

ミュラー筋を瞼板(けんばん)から外しても、術後経過中に、「眼瞼けいれんの症状」の戻りが認められる。

再手術症例を見ると、ミュラー筋が瞼板へくっついているのが確認できるそうです。ミュラー筋をしっかり外したにも関わらずに。

ミュラー筋の始まりと終わり(起始部と停止部)はニュートラルボジションでは近いのでしょう。ミュラー筋を外すときは瞼板を引っ張るのでミュラー筋が奥に引っ込んだように見えますが、実際はそれほど引っ込んでいないのかもしれません。

外したミュラー筋が瞼板へ再びついてしまうことへの対策とは?

発表者たちの対策

  • ミュラー筋を部分切除する
  • 軟部組織を、外したミュラー筋の端に置く

ミュラー筋を切除するというのはいささか勇気が要りますが、根治性は高そうです。しかし、覚醒度が落ちてしまうリスクがありそうです。注意が必要ですね。全ての患者さんにはできないかなあ。

いずれにせよ、ADMが一定の効果を上げているのは間違いなさそう。

ADMの効果が出ているのは埋没法が原因の眼瞼けいれんが多いのかな?という印象。

形成外科医が埋没法(ふたえを作る手術)で眼瞼けいれんを作り出し、ADMで治している。皮肉な事です。しかし、原因がピンポイントで指摘される病態です。これを解除することにより、眼瞼けいれんの症状が落ち着くのは理に叶っています。

一方、原因不明の眼瞼けいれんはいまだ成績が安定していない印象です。「下まぶたのミュラー筋も外すべき」との意見もあります。

もうしばらく実績が積み上がるのを待ちたいですね。

あとがき

学会のアフターは先生方とお店で交流します。経験豊かな先生たちから学ぶことが多いです。私も早く後輩を指導できるような立場にならねばと思う今日この頃。

アワビの写真
これはなんでしょう?

年季の入ったアワビです。

鮑の貝殻の写真
年輪を数えると年齢が分かります。何歳でしょう?

貝殻にスジが無数に入っています。一年に一本。年輪と同じだそうです。

確か50歳を超えていたと記憶します。やわらかきのその厚みを十分に歯茎と舌、そして口蓋でぐっぐっっと味わいました。

自分も、死ぬまでもしくは死んでからでも誰かの肉にならなきゃなあ。自分をもっと育て磨かなくては🤔

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