質問コーナー
みなさんからよく問われる質問です。疑問に思うことがあったらあらかじめ解決しておきましょう。
A1. 出血、左右差、皮膚の知覚異常、切開部の違和感などがあります。関連記事:『眼瞼下垂症手術の併発症(リスク)をあらかじめ知っておきましょう』
A2. 自宅でキズの管理のできる方は日帰りで手術を受けられます。しかし、ご自宅にヤンチャな子どもやペットがいる場合はくれぐれもご注意下さい。「自宅でのケアに自信がない」などの理由で入院を希望される場合は、入院設備のある医療機関であれば入院(一泊)も可能かもしれません。担当医に相談してください。
A3. まずはご相談ください。できる限り以前の術式を詳細に教えてください。修正が不可能な場合も当然あります。
A4. 営業など客と対面する業務は整容上支障が出ます。デスクワークは翌日からでも問題ありません。同僚の方には手術をしたことをしっかり告知してください。隠していると通報されたり、最悪ご主人が逮捕されます。
A5. 肩こり、頭痛が改善する人は7割程度です。肩こりは1週間で答えが出ることが多いです。ただし一時的に改善したあと、再発する場合もあります。
A6.まぶたの輪郭の修正や目の大きさ、重瞼の修正をしますが、手術前の状態には戻せません。
A7.手術瘢痕(きずあと)を隠すために二重(ふたえ)にします。二重を希望されない場合は姑息的に奥二重(おくぶたえ)にします。
A8. 視野障害があるなど機能面で日常生活に支障をきたす場合は健康保険が適用されます。目を大きくしたいといった整容上の理由の場合は全額自費負担となります。健康保険の範囲も社会情勢により変わることは予想されます。日本の増え続ける医療費問題から、おそらく健康保険の適用範囲は狭まっていくことでしょう。
A9. 顔がほてるような行為(湯船に浸かる、運動する、飲酒するなど)は控えます。食事はとくに制限はありません。辛いものを食べると顔が赤くなる方は辛いものは控えます。特別に摂取すべき栄養素、おすすめしているサプリメントはありません。怒り心頭に発して顔が真っ赤になりやすい方は一週間は穏やかな気持で過ごしましょう。
関連記事:『眼瞼下垂手術後のダウンタイムを最短にして、一刻も早く社会復帰する方法』
A10. 1週間後から試して下さい。しかし、入れにくさ、外しにくさをしばらく感じることもあります。マブタを強く引っ張ったり機械的な刺激は2週間程度は控えたほうが無難です。ハードコンタクトレンズの人はスポイトの使用をお勧めします。
A11. 縫合部を除けば可能です。キズから感染を起こす心配はありませんが、アイラインは1週間は控えてください。メーク落としに苦労します。
A12. バッテリーが切れる如く、ある時期に突然下垂手術の効果が失われることはありません。しかし、手術をした時から10年経てば10年分はまぶたもゆっくりと齢をとります。
A13. 上眼瞼リフトは腫れぼったくて、眼瞼挙筋のチカラがしっかり伝わっている(腱膜性眼瞼下垂が進行していない)場合に選択肢に入ります。しかし、上眼瞼リフトが適応になるかどうかは詳細な診察の上で判断します。キズが見えることなど、あらかじめデメリットなども十分に把握しましょう。
A14. 瞼板前の組織は極力温存し、腱膜を余らせて皮膚と縫合するので切開線の瘢痕は凹みにくいです。目を閉じた時には平坦にしたいですね。しかし、その反面重瞼が浅くなったり、三重のような予定外重瞼線ができることもあります。トレードオフです。重瞼の乱れをどうしても回避したかったら切開線の下の組織を削り、くぼませます。
関連記事:『眼瞼下垂の手術後のきずあと、瘢痕が残ることの見かけ以外の問題とは?』
A15. 術後間もなくして眼瞼けいれんの症状が悪化する方がおられます。瘢痕が硬くなり、ミュラー筋の感度が高まって症状が悪化すると思われます。瘢痕が柔らかくなる3ヶ月から半年くらいで症状が改善することもあります。一時しのぎ目的にボツリヌス療法を検討してもよいと思います。
A16. 上の質問と同じです。一時しのぎでボツリヌス毒素注射を考慮してもよいと思われます。
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A17. 担当する医師の判断によります。私は休薬せずに手術を行っています。
A18. 手術後の運転は控えましょう。万が一事故に遭遇した場合、無過失であったとしても責任を問われる可能性があります。
A19. 水中ウォーキングなど負担のかからないものは抜糸後(1,2週間後)から。ゴーグルを装着して本格的に泳ぐなら一ヶ月休みましょう。ゴーグルの着用は挙筋腱膜に負担をかけます。ダイバーみたいに潜るゴーグルならよいかも?
A20. 皮下血腫は青くなります。2週間程度で次第に分解されて黄色くなっていきます。黄色いのが目立たなくなるのにさらに2週間程度かかります。関連記事:『眼瞼下垂手術後の出血斑(青あざ)は何日できれいになる?』
A21. 非吸収性の素材からなる縫合糸を使用します。再手術の際も指標になります。関連記事:『腱膜固定の糸は吸収されない素材|眼瞼下垂症』
A22. 手術時に確認された糸は原則摘出します。しかし摘出するために余計に組織を切開する必要がある場合は取らずに残します。闇雲に探す操作はしません。組織の温存を優先します。
A23. 手術を受けた当日は痛みがあります。日焼けのようなヒリヒリ感です。消炎鎮痛剤で落ち着きます。翌日以降は痛みは殆どありません。
A24. 手術以外に眼瞼下垂を治す方法は今のところありません。近い将来一時的に眼瞼下垂を改善させる点眼薬が市場に出るかもしれません。
関連記事:『眼瞼下垂を目薬で治す。もう手術は不要か?後天性眼瞼下垂治療薬をライセンス契約』
A24. 日常生活は翌日から可能です。お仕事は業務内容によります。たとえば接客は一週間は見た目上厳しいと思われます。
参考記事:『眼瞼下垂手術後のダウンタイムを最短にして、一刻も早く社会復帰する方法』
A26. 人によります。客観的に100点の仕上がりでも本人が90点と思えばそれまで。現実問題として80点を目標にするのが精神衛生上も好ましいでしょう。
A27. 手術翌日から洗顔洗髪可能です。洗顔後に水気を拭って軟膏を傷に塗布します(ただしコレも省いても問題ありません)。局所を打撲したり、強く擦ったりしないように。軽く冷やすと心地よく感じると思います。
A28. 保証はありません。85点を目指しても75点で終わることもあります。そこからプラス10点を求めることが医学的に好ましくないと判断されることもあります(医学の限界)。家電のように交換もできず、修正も結果が約束できない世界です。手術前の状態に戻すこともできません。
A29. 初診日、術前検査日(オリエンテーション日)、手術日、抜糸日(一週間後)、フォローアップ(術後1ヶ月、3ヶ月、半年)。医院により多少の差はあります。
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